2004年2月27日(金)

表紙の写真:サーリセルカトゥントゥリホテルそばの国立公園入口

行程:サーリセルカ滞在(サーリセルカトゥントゥリホテル泊)

14.クーッケリ(その2)
15.今日のスープは?
16.白い森の感触
17.クーッケリ(その3)
18.そば粉と雷鳥
19.祝福の光

14.クーッケリ(その2)




クーッケリ










村はずれの教会


サーリセルカトゥントゥリホテルの
宿泊棟、ナータ
(私達の部屋のあった棟)
 今日の予定は昼からスノーシューイングだけ。集合は12:45なので、午前中はクーッケリを中心に村内散策。
 店内は食料品(もちろん生鮮食料品もあり)から日用品、おみやげ用の小物からスポーツウェアまで所狭しと並べられている。なんと韓国LG電子の小型テレビまで売っていた。店の奥の方が改装中だったこともあってスポーツウェア売り場辺りは煩雑としていた。
 おみやげ品はトナカイやムーミンを題材にした小物が多く、特にトナカイのものはかわいいのが多かったがまだまだ旅の前半。ここで買ったのでは後でいいものがあった時に後悔しそうなので買うのに二の足を踏んだ。嫁さんはいろいろ買っていたようだが。絵はがきも豊富だったが、こちらの人は冗談がきついというかおおらかというか、トナカイの交尾中の写真とか蚊に刺された人の足のアップ(前述のようにこちらでは夏に蚊が多いらしい)とか怪しげな写真を絵はがきにしてあった。
 他に目についたのは「GEISHA」チョコ。ピンク色のパッケージは同じで空港に売っていたものは箱入りだがここにあったのは板チョコタイプ。この他にも怪しげな日本語の商品があった。それは「棒」と「薄餅」(両方ともそう漢字で書かれている)。「棒」の方はこの時は商品破損で台紙しかなかったのでどういうものかわからなかったが、次の日に行ったサンタクロース村のお土産屋にも売っていて、携帯ストラップなんかにつける棒状のイルミネーションであることが判明。確かに「棒」には違いないが・・・。
 「薄餅」は・・・・・、ちょっとここでは書けません。興味のある人はフィンランドに行って自分の目で見てきてください。やはり次の日に行ったロヴァニエミのスーパーにも売っていました。「薄」の意味がわかると思います。何故「餅」かはわかりませんが・・・。とにかく見つけた時は二人で笑ってしまいました。食べ物ではないです。
 フィンランドのお菓子としてある意味有名な「サルミアッキ」。フィンランドに関するページを検索して覗いたページにたびたび出てくるこの名前、どうもフィンランド人は大好物だがそれ以外の人にはまずいというものらしい。あるページではある日本の番組では世界で一番まずい飴とも紹介されたとも書いてあった。この「サルミアッキ」も発見。さすがにフィンランド人は大好物らしくいろいろなメーカーからいろいろなサイズの箱や袋に入ったものが売られていた。私も怖いもの見たさで一番安い箱(確か1ユーロちょっとだったと思う)を買ってみる。部屋に帰ってから食べてみたが、甘いには甘いが噂どおり妙な味。いかんとも表現ができない(この文を書くのに改めて食べてみたが塩味がある気もするし・・・)。見た目は菱形の小粒な真っ黒なグミ。韓国で買った高麗人参の飴を平気で食べていた私でも「ん?」と思う。嫁さんは一発で吐き出したし。これが食べられたらフィンランド人になれるとも言われるが、帰国後私の両親に食べさせたら「うまくてやめられないほどではないけど何ともないよ」と言われた時には私の方がびっくり。私の両親は日本人のはずなのだが・・・。
 クーッケリを出た後はホテルの北側(クーッケリはホテルのほぼ真西)にある教会まで歩いたりぶらぶらした後一度部屋に戻る。


  (妻の独り言) 考え方の違いと言えばそれまでだが、サルミアッキ・・・まじでまずかった。
           頭の良くなる薬と言えば我慢して食べるがなんでこんなもの食べなきゃいけ
           ないの・・思いだしても、おえ・・・って感じです。



15.今日のスープは?
 スノーシューイングの集合場所も金井さんのいるホリディ・クラブ・サーリセルカなので、昼食
は小窪さんから聞いていた、安くておいしいというホリディ・クラブ・サーリセルカのレストランの
スープランチにする。ランチタイムは12:00からで、行ったのがランチタイム開始直後だったので
最初、人がいなくて勝手がわからなかったが要するにバイキング形式のパン、スープ、コーヒ
ーセット。スープは日替わりだが今日のスープはサーモン。ただ、昨日クーッケリで食べたもの
と違って、具は同じようなものだがこちらはコンソメ仕立て。嫁さんはこっちの方が気に入った
よう。これで一人7ユーロ。昨日のクーッケリがコーラとジュース各1杯とスープ一皿で6.5ユーロ
だったから確かに割安。

  (妻の独り言) 寒い時には具沢山のスープって本当に美味しいですね。
           綺麗なクロスをひいたテーブル・・・・ろうそくの明かりのもとでのランチ・・・・
           なかなか良い雰囲気でした。



16.白い森の感触
 集合後、三たびラップランド・サファリ社へ。スノーシューをする時の装備は基本的に犬ぞりの時と同じ。ただ、スノーシューイングは見た目以上に汗をかくスポーツなので、私は今まで来ていた冬山用のジャケットは脱ぐ。またブーツはもっとぴったりとしたものの方がいいだろうと言うことで今回は借りることにした。
 借りたスノーシューは見たことのないメーカーだが私の持っているTSL217ランドに似ている。特にバインディングの構造はそっくり。ただ、クランボンがつま先にしかないなど廉価版のスノーシュー。また足首への固定方法は私のスノーシューはストラップだが、ここのはラチェット式になっていてこの点ではこのスノーシューの方が高級。締め付けもしやすい。ストックはクロスカントリースキー用のものだろうか、スノーバスケットがハート形の小さいもので私は余り見たことがない。それに背の高い北欧人向けに作っているのか長くて私でも少しもてあまし気味。背の低い嫁さんは扱いに苦労していた。それにしてはインストラクターの女性は北欧人にしては小柄と思うが扱いに困っている様子はなかったが。
 このインストラクターがまたおしゃれ。服装は私が地元で冬の里山を歩く程度のこちらではやや薄着かなと思えるウェアでそれだけなら何とも思わなかったが帽子がベレー帽。それも全然違和感がない。アウトドアウェアにベレー帽(もっと言えばスノーシューにベレー帽)がこんなに似合うものかと思う。耳が寒くないかと思わないではないが、かくいう私も耳が熱くなりやすい体質で(私ゃウサギか)日本でスノーシューをしている時も一度歩き出してしまうと耳を外に出していることが多いので慣れてしまえばこんなものかもしれない。金井さんも見ている限り手袋なしで過ごしているようだし。それはともかくフィンランドの男性のおしゃれといえば持っているアウトドアウェアの機能性を競うことらしいが男に限らずアウトドアウェアが特別なものでないのがこの国なのかもしれない。
 このスノーシューイング参加者は私たち以外は同じツアーの女性2名(つまり男は私だけで私は「黒」一点)。スノーシュー経験者はインストラクターと私だけ。そこで初心者には早速の難関。村の中心から森に入るには車道を横切らなくてはならないが、除雪された雪が道の両脇に土手のように盛り上がっている。それを乗り越えるのにみんな苦労しているよう。私は身長がある分大きく足を踏み出せることもあって簡単に乗り越えられたが、スノーシューの先ではなくつま先に着いている爪を雪面にけり込むようにすれば(登山用語で言うキックステップという技術)斜面も比較的登りやすいのだが。
 森に入ってしまえば技術的に難しいところはなかった。スノーモービルやクロスカントリースキーの跡を中心に歩いたし斜面もなだらかなもの。しかしスノーシューの神髄というか醍醐味はブーツだけでは沈んで歩けないようなところを歩くことにある。それを知ってかインストラクターも時折跡のついていない新雪を歩いた。新雪となるとスノーシューとはいえ結構沈むが日本で歩くより足が軽くてずっと楽。そう、雪質が軽いので沈んでも簡単に足が上がるのである。北極圏ともなれば一言でパウダースノーといってもそのサラサラ度は日本のそれとはだいぶ違う。そういえばこっちに来て気づいたことがある。それは雪道なのに意外と滑らないのである。考えるに気温が低すぎて踏みつけた程度では溶けない、溶けないからアイスバーンにもならない、従って雪道にしては滑らないということではないだろうか。パウダースノーでは雪が固まらないので雪だるまや雪合戦はできないというがまさにそれである。
 雪質は軽くて歩きやすいし斜面は緩やかで体力的なきつさはないし滑落するような場所もない。天気は前日以上によくてとても荒れそうな様子はない。それでインストラクターから技術的な説明や注意がある訳でもない。それでもインストラクターがすごいと思う。それはこの森に入ってわかること。日本の森のように木が生い茂っている訳ではなくむしろまばらといってもいいかもしれない。しかしそれが延々と続くとなると話は別。目標になったり周りを見渡せるような高い山がないからちょっと集中力を切ってしまうと周りは似たような景色ばかりなので道に迷ってしまう。登山用語で言うリングワンデリングになる典型的パターン。その点、さすがインストラクターだと思うのは無造作に歩いているようで実はちゃんと道がわかっていること。これができないとインストラクターなんてできないのはわかっているが何せ目標物がないだけに感心する。知らないものが森に入ったら道迷いで即遭難である。
 小1時間歩いて休憩。インストラクターの水筒から出てきたのはホットのベリージュース。アウトドア、特に雪の上でのコーヒーも悪くないが歩いた後の甘酸っぱいものは体にしみいる。その上ホットなのでほっこりして幸せ気分。
 ラップランド・サファリ社に戻ったのは14:45頃。インストラクターから「まだ歩く?」と聞かれたが嫁さんが疲れているようなのでやめておく。私と、二人連れのうちの一人はちょっと歩き足りない気がしたし、嫁さんからも「行ってきたら」と言われたのだがここのところ山歩き用のトレーニングをしていなかったのでここで調子のって歩くと筋肉痛がひどくて後が大変だと思うし、第一、新婚旅行に来て何が悲しくて一人で歩かなければならないのかと思ってやめた。


スノーシュー


ストックで付けた跡












林の中

















ベリーのホットジュース


ラップランドサファリ社のアイドル
みんなに愛嬌を振りまいていました

  (妻の独り言) 初めてのスノーシューでしたが、澄んだ空気の森を自分たちが踏みしめる 
           雪の音だけを聞きながら歩くのはなかなか気持ちの良いものでした。
           日頃の運動不足がたたって、がんばりが効きませんでしたが、雪の季節を 
           楽しむ方法って色々あるんだな・・・って実感しました。
           スキーもいいけどスノーシューもなかなかいけました。

  (旦那の補足) スノーシューについてはこちらのページ(姉妹サイトの「いつかあの山の上
            で)もご覧下さい。



17.クーッケリ(その3)

私たちが泊まった部屋
(画像が悪くてすいません)
 スノーシューでだいぶ汗をかいたので水分補給のためクーッケリで水分の買い出し。私が買ったのは「BATTERY」と「Hyvaa paivaa(注:aは正確にはaの上に2つの点、ドイツ語で言うaウムラウト)」。「BATTERY」は真っ黒な缶とそのネーミングが面白いので買ってみた。energy drinkとなっていたのでスポーツ後にはいいかもしれない。
 「Hyvaa paivaa(ヒュヴァー パイヴァー:こんにちはという意味)」は「GEISHA」チョコと同じくフィンランド政府観光局のHP(日本語版)で怪しい日本語が書かれた商品として紹介されていたものでフィンランドに来たら探してみようと思っていた。紹介されていたのは缶入りで缶の周りにひらがなで「こんにちは」の文字が缶の周りにぐるりと書かれていたが、ここで売っていたのはペットボトル入りで日本語は書いていなかった。一応買ってみたが日本語がなくてちょっと残念。ちなみに「BATTERY」はポカリスエットみたいなつもりで買ったが、実際は炭酸入りで、要はオロナミンCだった。「Hyvaa paivaa」はただのジュースだったという記憶しかない。

  (妻の独り言) 私は海外旅行ではいつも日本から渡航日数分の飲み物(お茶またはミネラ
           ルウオーター)を持参していきます。しかし旦那は全くそういうことをしない人
           でお腹をこわす事もなく色々飲んでいましたね。私の飲み物はもちろん爽健
           美茶です。



18.そば粉と雷鳥
 せっかくなのでペトロネッラに雷鳥を食べに行く。外から店内を見ると薄暗くて営業しているか
わからなかったがよく見ると結構客が入っていたので中に入る。フィンランドはキャンドルの消
費量が世界一だとか。レストランのディナータイムは電球や蛍光灯の明かりではなくキャンドル
を使うことが多いことをこの旅行中に知った。中が薄暗かったのもそのせいでムードは満点な
のだが私のように目の悪いものはメニューを読むのが少しつらい。
 入り口にメニューがおいてあり確かに日本語も書いてあり安心する。ペトロネッラは有名な賞
も受賞している村一番の高級レストランだが特別正装は必要なくスキーウェアでも大丈夫。た
だコートなど上着は別の部屋にあるハンガーに掛けておくように言われる。
 私たちが頼んだのは前菜に「ニジマスの卵 サワークリーム添え」、魚料理に「オヒョウ(後に
知ったがカレイの大型版)のソテー マスタードソース」、そしてメインイベントともいえる「雷鳥の
ロースト」、デザートにこれもフィンランドでは定番といえる「焼きチーズ」をそれぞれ各一皿。
 早速出てきたニジマスの卵だが、皿には小粒のいくらのような卵と数の子をほぐしたような黄
色の卵がのっている。それに小さなパンケーキのようなものが2個とサワークリーム、みじん切
りのタマネギ。多分、それぞれをパンケーキに乗せて食べるのだろうと思い乗せて口にしてみ
る。まあいくらや数の子とあまり変わらないけど結構いけるなと思いながら二口目を口にした頃
から舌が痺れるというか痒くなってきた。そういえば、嫁さんの話では席に着いた後改めて見
せてもらったメニューにコース料理の中に「そば粉入りパンケーキ」と日本語で書いてあったら
しい(私のメニューにはコース料理そのものが載っていなかった)。今まで魚の卵とかタマネギ
でこんなことはなかったから考えられるのはパンケーキぐらい。実は私は小さい時からそばア
レルギーなのである。多分このパンケーキにそば粉が入っていたに違いない。フランスではピ
ザやクレープにそば粉が入っているものがあると聞くし、ロシアでもピロシキにそば粉を入れる
という話も聞いたことがある。とにかくすぐに食べるのをやめて嫁さんに譲る。不幸中の幸いで
私の場合、そばアレルギーがひどい時はのどの中にひどい違和感を感じるがそこまではなか
ったのでこの後の料理も何とか食べられる。
 二皿目のオヒョウも魚にしては肉がしっかりしていて、それでいて白身魚なので淡泊な味でお
いしい。この皿では付け合わせのマッシュポテトにも感心した。ただのマッシュポテトではなくロ
ーズマリーを刻んで混ぜ込んであるのである。ローズマリーの香りは好きで、栽培も簡単なの
で家でも鉢植えがあるが、いかんせんいい活用法が見つからなかったのである。
 そしてメインの雷鳥。記憶違いでなかったら薫製の雷鳥のローストだったと思うのだが、それ
にしては中が赤くて生々しい。レバーに似た味という話だったが確かに臭いはレバーに近いも
のの、意外としっかりとした歯ごたえでレバーが苦手でない(というか全般的にホルモン系は得
意な)私はおいしいと思う。嫁さんも臭いの割には食べられると言っていた。それにこの3皿と
もフランス料理に近い味付けなので、昨日の夕食に比べるとしっかりと味が付いていてなじみ
やすい。それよりは昨日、スノーモービルで走っている時に脇から雷鳥が2,3羽飛び立ったの
を見たので、それを思い出すと多少心が痛む。それで今になって思うのだが、日本で冬毛の野
生の雷鳥を見ようとしたら冬の北アルプスにでも行かないと無理。そしてそこはしっかりした技
術を持った登山者だけが行くことを許される別世界である。しかしここでは寒さに耐えさえすれ
ばそんな技術は必要ない(日本からだと多少の財力は必要だが)。日常の生活で冬毛の雷鳥
を見ることができるというのはすごいことだと思う。
 最後は「焼きチーズ」。今日のはシャーベットが添えてある。そのせいか意外とチーズ臭くな
い。それに見た目にも、食感もお餅そっくり。チーズを熱するとピザのチーズのように伸びると
いうイメージがあるがそんなに伸びず食感も不思議な感じである。言われなければチーズとは
気づかないかも。

  (妻の独り言) まさかパンケーキにそば粉が入っているとは思いもしませんでした。
           メニューの日本語版にはそのような注釈はなかったので注文したのに・・・・
           ムーデイーな薄暗いキャンドルの光のおかげで、パンケーキにそば粉が入
           っているのにも気がつかず、旦那の具合が悪くなっているにも気がつかなか
           った私でした。



19.祝福の光
 ホテルに戻ったのは21時を過ぎた頃だが、そば粉パンケーキのせいで私はグロッキー気
味。嫁さんも早々と寝るための準備を始めている。そこへ突然、小窪さんから「オーロラ出てる
よ」との電話が。せっかく出てるのに消えてしまっては元も子もないので押っ取り刀で外に飛び
出す。そして小窪さんの言われるままに見上げると黄色のような緑のような白のような何とも不
思議な色合いの筋状のオーロラが出ていた。
 それだけでも貴重な話なのに、この日はいつの間にか消えたと思ったら別の方角に出てきて
オーロラが途切れることはなかった。一般には北の方角を見た方がいいらしいのだが、小窪さ
んの話ではサーリセルカではその必要はなく絶えずいろいろな方角を見た方がいいとのこと。
オーロラに誘われるように小窪さんや他のツアー参加者と歩くうちにホテルの近くでは一番の
観測ポイントである教会横(朝、散歩できた教会)のカウニスパーの丘への道まで来る。22:00
を過ぎると教会のライトアップも消えるのでもっと条件はよくなるとのことだが、今日は半月に近
い月も出ている。それでもしっかり見えるぐらい明るいオーロラがあちこちに見られた。小窪さ
んは北欧を中心に添乗しているようだが、その小窪さんをしてこんなに長い時間出続けるのは
滅多にないとのこと。
 息をつく間もないほど途切れずに出現したオーロラだが、そのうち丘の上にカーテン状の壮
大なオーロラが出現。しかも形が変わっていくのがはっきりと見える。あまりにすごすぎて本物
を見てるとは思えないぐらい。オーロラには不吉な伝説が多いと聞くが、今日に限っては結婚し
たての私たちを祝福しているように思えてならない。そうでなければ何もサーリセルカを去る前
の夜に出てくることもない。
 参加者の中にはオーロラ撮影のために一眼レフカメラと三脚を持ち込んでいる人もいたが、
私は荷物の多さを考えて持ってこなかった。そのためせっかくのオーロラも写真に納めること
はできなかった。しかしこの夜のことは一生忘れることはないだろう。
 結局部屋に戻ったのは22時を優に回っていた。オーロラ観測には暖かいところに時々入らな
いと体が持たないとバスの中では言われていたが気がついたら1時間近く屋外に出っぱなしだ
った訳で、それだけ不思議な光に魅せられていた。部屋には帰ったがまだまだオーロラは出
現しそうな雰囲気で、こんな長い時間出続けること自体奇跡である。部屋の中から見えないか
照明を完全に消して粘ってみたが、やはり方角を限定されると難しいようで、部屋からは見え
なかった。それでも十分満足である。

  (妻の独り言) 感激でした。すでに見ることができないものとあきらめていましたので、目の
           前に揺れる光のカーテンを見ている自分が夢の中にいるような気持ちでし 
           た。
           オーロラを見ることができたのももちろん感激でしたが、添乗員の小窪さん
           が「新婚旅行でオーロラを見られるなんて、本当にラッキーですよ」と興奮気
           味に話してくれたのも、印象的でした。
           興奮が修まり、冷静になるとパジャマの上に防寒の上着を着ただけの軽装
           冷気が目を刺激して涙目になってその涙が凍っていることに気がつきまし 
           た。「良かったね」「良かったね」と行った後には誰よりも早くダッシュで帰っ 
           てきました。

  (旦那の補足) 写真がなくてすいません(^^;)。